トロンボーン伊藤の
ホーンセクションよもやま話集

その17:ホーンセクションはバンドでは人気者?

筆者の参加したホーンセクションでは、ホームページやビラを使って 「バンドに出前参加します」という宣伝をしたのが功を奏したのか、 いままで非常に多くのバンドに参加してきた。 このページでは、そのバンド掛け持ち歴によって得られた感想を述べる。

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バンド仲間に管楽器奏者が少ないので

筆者は多くのバンドに入れてもらっている。 筆者のライブスケジュールのページ を見ていただくとわかるかと思うが、異常な掛け持ちぶりである。 どうやら、筆者の仲間うちの間では、管楽器奏者が少ないので、 ホーンセクションの需要に対して供給がゼンゼン足りないらしい。 いや、理屈の上では逆かもしれない。 筆者がホーンセクションの一員として最初に入った Music Factory というバンドが仲間うちでウケて以来、

「ホーンセクションっていいなぁ。カッコいいなぁ。
うちのバンドでもホーンのある曲をやってみよう。」
というように需要が後追いするようになった

のかもしれない。 いずれにしても、 筆者はトロンボーンなどという人員不足パートを担当しているおかげで、 多くのバンドに参加させてもらえるという大きな恩恵にあずかっている。

というわけで、まずトロンボーンの人員不足パートならではの恩恵を書いたが、 逆にトロンボーンなので困っていることはないのかというと、一応ある。 例えば

ということである。 いや、こんなことはゼンゼン本質ではない。 わざわざ箇条書きにするほどのことでもない(笑)。 個人的にもっとも淋しいと思っていることは、 筆者自身に対するライブの評判が少ないこと である。ライブが終わった後に筆者に返ってくる声といえば、いつも これが圧倒的に多い。 いやポジティブな声なんだからいいじゃないか、といえばそうなのだが、 できればもっと具体的なことを聞きたいなと思うことが時々ある。 ギターとかキーボードとかドラムなどのメンバーの場合、 同じ楽器をやってる聴衆も多いから、 テクニカルなことを聴衆からいろいろ聞けるようなのだが、 トロンボーンをやってる人なんて客の中に何人もいるわけでもないので、 あまり具体的な、たとえばテクニカルな感想を言ってくれる人が少ない のではないか、とあるバンド仲間が解析してくれた。まぁその通りだろうなぁ。 (いや、ひょっとしてワタシ、客が感想を言う気にならないほどヘタなのか?) そういえば、具体的な感想ということで、 「音がデカい」 というのは頻繁に言われるが、 これも褒め言葉なのか責め言葉なのかわからない場合がある(笑)。

ちなみに、管楽器奏者は世の中を見渡しても少ないというわけではない。 単にバンドをやりたい管楽器奏者が(少なくとも筆者の周囲には) 不足しているだけであって、 管弦楽、吹奏楽などの世界ではアマチュア管楽器奏者はあまっている ことも多いのだ。 なぜ「あっちではあまっている」のに「こっちでは足りない」のか。 筆者がそういう話をしたときに、何人かのバンド仲間から、

「管楽器の人ってクラシックやジャズにはたくさんいるんだよね?
しかも上手い人がたくさん。バンドにくればいいのに。もったいない。」

と言われたことが何度もある。 まぁ話の流れとしては自然な感想かもしれない。

読者の意見:
バンドではホーンセクションの重要は結構あると思います。 特に最近インコグニートなどが人気があるためか、 いわゆる大所帯ソウルバンドというのはよく見かけます。 でもってギター、ベースは結構やる人がいるのであまってる状態なのですが、 ドラム&ホーンが見つからない。見つかればもーけもん、 ってな感じです。 というわけで、管楽器のバンドやってない人が来れば、もてもてでおいしいわけです。 ですから、もったいない、という答えになるわけです。

読者(トランペット奏者)の意見:
確かに吹奏楽・オ−ケストラ系には管楽器は多数いるようなのですが、 ホ−ンセクション、あとジャズのジャムセッションに顔を出しても、 TP・TBはほとんどいませんね。 やはり日々の練習ができずに皆さん脱落していくのでしょうか

筆者より:
吹奏楽部ではさほど上手いプレイヤーじゃなかったワタシ (なぜなら大学では指揮しか練習してなかった)でさえ、 いろんなバンドに誘われているくらいですから、 よっぽど需要と供給があってないんだなぁというのを感じます。 ホントは、ワタシ程度の人間がこんなにバンドをたくさん引き受けるのは、 実力相応じゃないのかもしれませんが、 あまりにも面白いバンドにたくさん誘われているので、 貧乏性ゆえに、またワタシ自身のノンポリシーな性格 (人間関係についても音楽の趣味についても両方とも)ゆえに、 半分以上のバンドを2つ返事で引き受けてます。 ただ、しいていえば、周囲に管楽器奏者の多い吹奏楽時代の方が、 ワタシにとって切磋琢磨な環境に恵まれていた、ということも事実です。

読者(バリトンサックス奏者)の意見:
自分の楽器はバリトンサックスなので、 トロンボーンと同じくらいの需要があるようで、結構誘われます。 弱点はステージでトロンボーンよりも端っこにいたりするので、 写真とか写りません。(笑) ですが、今までジャズバンドしかやってなかったので、 普通のバンドでのホーン隊がとてもおもしろく感じてます。

筆者より:
いやホント、写真やビデオを見て、自分がゼンゼン見つからなくて、 ガッカリしたりしますよね〜。ただワタシのほうは、 運がいいとスライドの先だけ時々ビデオに写っていることがあります。 「あ〜ここ確か7ポジションまで腕を伸ばしてたぞ」 とか期待しながらビデオを見ることもあったりして。 そっか、こんなときのために、スライドの先に顔写真でもつけておこうか(笑)。


バンドの掛け持ちについて

さっきも言った通り、筆者は非常に多くのバンドに入っていた。 毎月のように新しいバンドに誘われている というような時期もあった。 これは筆者の30年間の人生の中でも、 一度も味わったことのないモテモテぶりであったように思う(笑)。 きっと、こんな筆者たちホーンセクションを、 「あいつら、1ヶ月だけ目を離してたら、また別のバンドに入っちゃったよ」 などとブツブツ言ってる仲間もいるんじゃないかと思う(自爆)。

正直いって、この掛け持ちを消化するスケジュールは、かなりハードであった。 残念ながら筆者は、もっともバンドの掛け持ちの多かった時期に、 ちょうど音楽以外の理由がいろいろあって、 練習出席率は決してよくなかった(謝謝)。 しかし、一緒にホーンセクションを担当したメンバーは、 見事なまでにスケジュールを消化していた(敬服!)ので、 言い訳のしようがない。申し訳ない。
もっとも、ハードな掛け持ちを実現するには、 筆者らが参加したバンド側の配慮も大きかったように思う。 筆者らにホーンセクションを依頼したバンドの中には、 「バンド自体は10回くらい練習やるけど、ホーンは最後の2,3回来ればいいよ」 というように誘うバンドが多かったのだ。 このおかげで、スタジオのダブルブッキングを減らすことができたように思う。 ちなみに、「最後の2,3回来ればいいよ」という理由として、

という理由が考えられる。

このような、2,3回の全体練習参加でライブに出演する機会は、 筆者にとって勉強になることが多かった。 少ない練習回数で演奏を消化するには、なにをする必要があるのか、 を考える好機となった からである。 実際に、個人練習時間や場所の確保、楽譜の暗譜、 さまざまな手段を講じることができた。 その意味では、筆者を誘ってくれたさまざまなバンドには、 深く感謝したいと思う。
しかし残念ながら筆者は、 2,3 回のスタジオでカンペキに吹けるような実力者ではない。 最近はバンドの掛け持ち数も落ち着き始めたので、 今度は完成度の高い演奏を目指すために手段を講じたい、と思っている。

さて、ホーンの人にとってバンドの掛け持ちは、 他パートの人よりカンタンなのだろうか。 むかし一緒にバンドをやっていた同僚が、 筆者にとって興味深いことを言っていた。

「ワタシはボーカルだから、
掛け持ちはせいぜい2つにしたいね。
それ以上やっても思い入れをもってやれないし」

確かに言われてみれば、ボーカルなどに比べると、 ホーンセクションは職人的、というか理性的なパートであり、 「思い入れがないとできない」というようなパートではない ような気がする。 ではなぜホーンセクションは理性的なのかというと、 楽譜の依存が高いパート であるという理由と、 管楽器以外のフロントマンの盛り上げ役 であるという理由が大きいのではないかと思う。 どちらも功罪ある要素であるような気がする。


どんなバンドに呼ばれたいか?

ここ数年間で人一倍多くのバンドに加入した筆者が、 どのようなバンドに共感し、どのようなバンドに 「呼ばれてよかった」という充実感を得たかについて述べたいと思う。 いままで一緒に演奏したバンド仲間も読んでいるこのページで、 バンド批判にもなりかねないような話題をするのは気が引ける (筆者はこんなこと言えるようなヤツなのか? という意味で)のだが、 あえて書いてしまおう。 なお、「上手いバンド」「客がたくさん来るバンド」 「金がかからないバンド」などといった明白な意見は省略する(笑)。

全曲にわたってホーンセクションの必要性を感じさせるバンド
いままで参加したライブの中で、「全曲吹いた」 というライブは半分以下なんじゃないだろうか? 圧倒的にボーカルものが多いということもあってか、 筆者の参加したバンドでは、全休な曲のあるライブが多いような気がする。 まぁ、1曲くらい全休な曲があったほうがスタミナ的には有利だ、 と思うこともある。 しかし、それにしても、だ。
例えばの話だが、 「10曲のライブ中、2曲め、7曲め、10曲め、の3曲だけ出演してくれ」 と言われて、本番でベストな演奏ができるだろうか?
これも例えばの話だが、「10曲中3曲だけ出演してくれ」と言われて、 4時間のスタジオ練習のうち自分が練習に参加したのが30分だけだった、 というようなことがあったら、次回の練習に力が入るだろうか?
これも例えばの話だが、 「10曲ぶん楽譜あるよ」と言われて見せてもらったら、 ほとんど全音符しかなかった、 としたらどう思うだろうか?
上記はいずれも架空の話だが、これに近い話がいままでマッタクなかったわけではない。 その点で筆者が非常に尊敬しているのが、現在参加している After Hours というバンドのアレンジャーである。 このアレンジャー、1曲残らず、全曲にわたって バンドのメンバーを全員フルに生かしたアレンジを作り上げてくる。 どの曲も、「ホーンセクションとコーラスがいなければ成り立たない」 と言えるようなアレンジばかりだ。 作曲やアレンジに首を突っ込みはじめている筆者も、 このアレンジャーの才能にあやかりたいところである。

計画性をもって選曲や練習を進めるバンド
以前に筆者は、ホーンセクションの楽譜作成は練習初回までの必須作業である、 それなりに時間をかけてホーンセクションの楽譜を書いているので、 作成した楽譜は1曲たりともムダにせずに全曲使いたいと思っている。 そういうこともあって、筆者は練習や選曲に責任を持ってくれるバンドが好きである。 逆に言えば、 やりたい曲が10曲でてきて、そのうち6曲くらいは1回だけ練習してボツになる というようなことを繰り返しているバンドは、 あまり参加したいという気がなくなってくるかもしれない。 (この点は、ホーンセクションに限った話じゃないだろうとは思うが。) 幸いにして、筆者の参加しているバンドには、こういうバンドはない。 でも、これって、わりとアリガチな話なんじゃないのかなぁ。

管楽器にモノ申す人の多いバンド
話はそれるが、吹奏楽では管楽器奏者はいつも決った位置に座って演奏する。 そして当然のことながら、自分より後ろに座っている演奏者のことはよく知らない、 という演奏者が意外に多い。仕方のないこととは思うが、 同様なことをバンド仲間の中に感じることがないわけでもない。つまり、 自分より後ろで演奏するパートのことをよく知らない、 あるいは注目してない、という人が今まで何人かいたような気がする。 当然のことながら、そういう人からホーンセクションに 「もっとこういう風に演奏してほしい」と注文をつけられることはない。 これは、われわれ脇役セクション(笑)としては淋しい話である。 筆者が最近参加しているバンドは、どのバンドもうるさい(笑) メンバーが多いので、練習のたびにいろいろ注文をつけられる。 こういう演奏仲間に恵まれたことは、演奏技術の未熟な筆者にとって、 非常にアリガタイことである(感謝!)。


まだまだ内容追加中! また見に来てね。

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