トロンボーン伊藤の
ホーンセクションよもやま話集

その2:アマチュアホーンセクションのライフスタイル

このページでは、筆者が参加したバンドのスケジュールを例にとって、 筆者のようなアマチュアホーンセクション参加者がどのようにバンドに接しているか、 を概観する。

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ホーンセクションのスケジュール 〜 バンド加入からライブ本番まで

いきなりだが、筆者が加入したバンドの、 参加からライブ本番までのスケジュールについて、 非常に典型的な例を表にまとめてみた。

日程 バンドの状況 筆者の独り言
本番12週間前 バンドに誘われて加入する。 バンドでは曲目とライブ本番の日程が決まっている。 さて、○月×日が本番か。曲目は8曲ね。 どれどれ、3曲ほど知らない曲があるなぁ。 ちょっと聴いてみるとするか。
本番10週間前 練習日程が決まる。 初回の練習が2週間後か。んじゃ、 初回練習までにホーンの楽譜を書いておかなくちゃ。 バンマス〜、それぞれの曲のキーを教えてもらえますか?
本番8週間前 最初の練習。 やっとこさ最後まで演奏できる。 やっぱり今日配ったばかりの楽譜じゃ、 マトモに演奏できないね〜。意外に難しいしねぇ。 ちょっと練習してくるか。
本番7週間前 個人練習。管楽器は大音量なので、家での練習が難しい。 昨日も今日も雨だ〜。また外で練習できないや〜。 ちょっと恥ずかしいけど、カラオケボックスに一人で入りますかね〜。
本番5週間前 管楽器奏者だけで集まって練習する。 全部吹いたらスタミナ持たないから、 このへんの楽譜をちょっと書き直して、 演奏する量を適当に調整しましょう。 これなら次回の練習でバッチリ吹けるでしょ。
本番3週間前 全曲が本番さながらに演奏できるようになる。 他楽器の人からホーンセクションに注文がいろいろくる。 やれやれ、今度のバンドはけっこう厳しいなぁ。 しょうがない、もう1回練習しますか。
本番2週間前 再度、管楽器奏者だけで集まって練習する。 よし、これで音程もリズムもカンペキ。 振り付けも決まったし、今回は自信あるっしょ。
本番当日 バンドはライブをバッチリ決める。 いやぁ面白かったねぇ今日のライブ。 次回も頑張りましょ〜。

筆者の参加したバンドのライブまでのスケジュールは、 まぁだいたいこんな感じである。 最近はライブ日程が決まってから本番までのスケジュールが短くなったので、 こんな余裕のあるスケジュールが組めるとは限らないのだが、 基本的な考え方はあまり変わってないと思う。 いや、ちょっと美化している部分もあるかもしれない。ぽりぽり。
「オマエそんなに練習してるのか?」 という声が聞こえてきそうだなぁ。
「そんな web page 書いてるヒマあったら練習しろ」 はい、その通りです。ごめんなさい。練習します。
「そんな web page ばっかり書いてて、仕事いそがしいんじゃないのか」 あ〜もうウルサイなぁ! ほおっておいてくれよぉ。 はっ、いけない、いけない。取り乱して失礼しました。 お見苦しい点があったことをお詫びいたします。

読者の意見:
すごい練習してますね。 私もいろいろバンドをお手伝いしますが、 譜面を見るのは練習の当日だけのことが多いです。 今までの経験の貯金でやっていることが多いですし、 アレンジャーにあまり難しいことをやらせないということもあります。(笑)

筆者より:
ははは(ぽりぽり)こんなに練習するバンドはごく少数です(爆)。 最近じゃライブ前の最初の練習が本番の1週間前、 などという強行スケジュールなバンドもやってますし、 上記の表は「時間と意欲がふんだんにあるときに限った例」 と言ったほうがいいですね。 それから、ライブ前に2回セクション練習に入るのは、 たいてい新曲が多いバンドのときですね。

さて、表中に色をつけて表示した3ヶ所に着目していただきたい。 この3ヶ所こそが、ホーンセクション特有のキーポイントである、 と筆者は考えている。


ホーンセクション特有のキーポイントとは?

さて、上記の3つのキーポイントについて、もうちょっと詳しく述べてみよう。

まず最初に楽譜を書く。
バンドマンの中には「楽譜なんて読めなくても音楽はできる!」 というタイプの人も多いかと思う。 たとえば、ロックンロールやブルース、コンボジャズなど、 現場主義的な要素の多い音楽には、 ひょっとしたら楽譜など使わないほうがいいかもしれない。 しかしホーンセクションは、 メンバー全員で同じフレーズを吹く機会が多いので、 そのフレーズをキチンと統一するためにも楽譜が必要なのである。 だからホーンセクションでは理想的には、 初回の練習までに全曲の楽譜を書きそろえる。 しかも、各自が自分の楽譜を書くのではなく、 ひとりが全員の楽譜をまとめて書くのが一般的なのだ。 ひょっとしたらホーンセクションにとって忙しいのは、 初回の練習の前、楽譜を書かねばならないこの時期かもしれない。

家での個人練習は大変である。
バンドの練習で、うまく演奏ができない時に必ず聞かれる言葉に 「じゃ次回までに練習してきて」というのがある。 しかし管楽器奏者には、これが泣ける言葉なのである。 管楽器は音が大きいので自宅での練習が難しい。 消音器を使って自宅で練習するとか、屋外に練習場所を探すとか、 カラオケボックスに行ったり、防音室を家につくったり、 いろいろな方法はあるが、それでも不便といえば不便である。 筆者は中学生の頃から放課後の教室でトロンボーンを吹きまくっていたので、 個人練習環境に恵まれた時期を持っているが、 社会人になってから管楽器を始めた人は、さぞ大変だろうなぁと思う。

バンド全員の練習だけでなく、セクションで集まって練習する。
「セクションで集まって練習する」ということ自体は、 ホーンセクションだけに限った話ではない。 それにしても総じてホーンセクションは 「セクション練習」の必要性の高い楽器群であるように思う。 なぜならホーンセクションには、 メンバーの演奏に統一感がないと、他のパート以上にアラが出やすい というシビアな側面があるからだ。そのためには、 単に全員が一定以上の技術を持って演奏できるというだけでなく、 全員が統一感のあるリズム、アーティキュレーション、 計画されたハーモニーをもって演奏することを目標にしたい。 そのためには、セクション練習が効果的、ということである。

これらのキーポイントについては、 筆者が参加するホーンセクションにおける実話をベースにして、 次のページ以降に種々な「よもやま話」として紹介する。

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